圭さんに紹介された、さとしさんっていう彼氏は、さすがテニス部のキャプテンっていうだけのことはあって
スポーツマン体型で、小麦色にやけてて、かっちょいいお兄ちゃんだった
だけど 何となく神経質そうな印象がした
「さとしさんの家ってね、お父様が会社経営されてて、資産家なのよぉ お家も大きいの
初めて招待されたときは、お屋敷みたいって、驚いちゃったわ^^」
「へえええ」
「いや、祖父がつくった会社ですよ。それを父が継いで、いずれは、ぼくが継ぐことになる」
「ねえ すごいでしょ
だから、小さいころから、テニスも、日本トップクラスのプレーヤーにコーチについてもらって教えてもらってきたんですって
だっから、国体に出場できるぐらいの腕前なのよ」
「へええええ」
「いやぁ テニスは、ほんの趣味ですから これから経営者となるための体力作りと、精神面を鍛えようと思って続けているだけで」
「Takaちゃん、さとし、悪いんだけど、道路の反対側の銀行にちょっと行って、振り込みしてきたいんだけど、席外していいかな」
「ああ いいよ」「どうぞどうぞ」
「じゃ 振り込んだらすぐもどってくるからね」
そういって 圭さんは、喫茶店を出て、向かいの銀行へ向かっていった
「まあ、趣味といっても、いずれ会社を継いで人の上に立つ人間になる以上、やるからには一流でなくちゃだめだ
君は、何か人に誇れるような趣味を持ってるのかい?」
「いやぁ 特には」
「そうだろうなぁ いいなぁ お気楽人生で」
感じわりぃな こいつ ムカッ
「大学生活も、特に目標なく、キャンパスライフをエンジョイっていうやつか
まあ そういう人生も悪くないかもな ただぼくには、できん
ぼくには、会社を継いで、従業員を養う責務があるからね」
「さとし先輩 あなた もてないでしょ^^」
「( ‥) ン? 冗談じゃない、告白しまくられて困ってるぐらいさ 実際 圭にだって」
「いやぁ 女性じゃなくて 男にモテナイでしょ」
「(⌒▽⌒)アハハ! 男にもててどうするんだよ 面白いこというな 君は
まあ そのうち、女性も一流の女性を妻に迎えるつもりだ」
「はい? 一流の女性? 圭さんは?」
「(⌒▽⌒)アハハ! やめてくれよ まだぼくは、今年で22歳になったばかり まだまだ結婚は、先の話しさ
ただ、『彼女』といっても、一流でなくてはだめだ
君、圭のことどう思う?」
「圭さんですか? 綺麗な方だと思いますよ さっきも偶然会ったとき、圭さんの周りが輝いているように見えましたよ」
「だろ 10人が10人、圭のことは美人だという」
「そっかぁ さとし先輩は、圭さんの美貌に惚れたんですね」
「惚れた?」
「そそ」
「やめてくれよぉ 惚れてなんかない」
「惚れてないんですか? でも 彼女なんでしょ?」
「圭に告白されて、この子は、一流クラスの美人だと思った
彼女としていっしょに歩くのなら ぼくにとってのいいアクセサリーになると思った
それだけのことだ」
「アク・・・・・セサリーって」
「例えばだ、君の彼女、唯さんっていったかな
唯さんを見て、10人が10人、美人だというと思うか?」
「いやぁ 唯ねぇちゃんは、美人っていうより、かわいいっていうタイプだから」
「(* ̄m ̄)プッ そうだろうな
しかしなぁ 『かわいい』なんていう形容は、ほめようのないブスに対しても使う言葉でね^^」
ムッ(怒)
「じゃあ
お姉ちゃんがブスだとでも?」
「いやぁ そうは言ってない ただ一流の彼女とは呼べないだろう しかし君にはお似合いかもな
そういやぁ テニス部の後輩から聞いたが、後輩から告白されても、唯さん断っているそうじゃないか
君よりは数段、いい男だと思うんだが。何を考えてるのかねぇ
噂じゃ 結構な人数から告白されて、すべて断ってるそうじゃないか。少し多くの男から声かけられたんで、
自分がモテルと勘違いしてるんじゃないのかということだ
あんなチビで、あの御面相じゃぁ アクセサリーにもならん
君みたいな年下の男と付き合ってるなんて ブラコンか?
まあ 年上、同年代とは話を合わすことができないのかもしれんな
レベルがひくくて (⌒▽⌒)アハハ! 君ぐらいの年下の男のレベルとちょうど釣り合うのかもしれんな」
「てめぇ いい加減にしろよ・・・・・」と思わず低い声が出てしまった
「( ‥) ン? なんかいったか?」
「てめぇ いい加減にしろっていってんだよ」って叫びながら立ちあがって
気がついたら、さとし先輩の胸倉つかんでた